就労・キャリア支援

就労・キャリア支援について

社会的養護のもとで育った若者の自立を支援するために、働きたいと考える若者と受入先の事業所をマッチングする体験就労プログラムを実施しています。

働くことは、お金を稼ぐ手段であるだけでなく、人との助け合いや関係性を学ぶ機会でもあります。「しごと」を続けることができれば、それが自信になり、 「しごと」でやりがいや生きがい、楽しさを感じることもできるかもしれません。

首都圏若者サポートネットワークの体験就労プログラムは、そんな「しごと」と出会うきっかけになることを目指しています。

※就労・キャリア支援の必要性についてはこちら

自立援助ホームの若者向け体験就労プログラムの概要

対象者 ・東京都、神奈川県、埼玉県内の自立援助ホーム職員(ジョブトレーナーや自立支援担当職員など)が関わる概ね30歳までの若者
(神奈川県、埼玉県は2022年秋以降の予定)
・アフターケア相談所などの支援者が関わる若者
体験日数 5日間(一日5〜7時間程度)
※可能な限り、中間日に休みを入れます ※一人3ヵ所まで体験できます(最大で5日×3ヵ所)
特徴 ・5日間の体験就労を終了すると3万円の生活補助費を本人に支給します ・コーディネーターが本人・施設職員と受入れ事業所の間に入り、それぞれの不安を減らします ・生協やワーカーズコープなどの協同組合(=助け合いの組織)の事業所で就労体験をおこないます
自立援助ホームの若者向け体験就労プログラムのイメージ

体験就労を通して得てほしいもの

【体験就労をおこなう若者に得てほしいもの】

・体験をすることで、職場内での振る舞いやマナー、さまざまな働き方、作業行程などにふれ、社会的なスキルを身につける ・多様な仕事にふれる中で自分にできることを見出し、人や社会に役に立っていると感じることで、生きる意欲、自己効力感を高める ・役割を持つ、コミュニケーションをとる、協力して物事を進めることによって、「信頼感」「安心感」を感じ、人との関係性を信じられるようになる ・なぜ「働く」のかということに向き合い、経済的なことを超えて働く意味を感じることで、働くことに希望が持てるようにする ・人と助け合うことやさまざまな関係性を学び、やりがいや生きがい、楽しさを感じる

【受入事業所に得てほしいもの】

・困難を抱えている若者と一緒に職場をつくることを通して、多様な働き方を受け入れる地域づくり、社会づくりにつなげる ・社会を担っていく人材をともに育てるという端緒をひらく

体験就労の受入先

生協やワーカーズコープなどの協同組合(=助け合いの組織)、社会的課題の解決を目的とする社会的企業や地域の団体などの事業所が体験就労の受入先となります。


体験就労の受入先イメージ
生協(生活協同組合=コープ):

生協は、一人ひとりがお金(出資金)を出し合って組合員となり、みんなで利用、運営しながら暮らしを向上させていくことを目的とした、消費者自身の組織です。

労働者協同組合:

労協は、働く人がみんなで出資し、みんなで経営に参加し、みんなで事業運営をします。人と地域に役立つ仕事を自分たちでつくる協同組合です。

体験就労プログラムの実施例

Aさんのケース
(19歳、自立援助ホーム入所者)

応募のきっかけ: 学校卒業後、正社員で働いていたが、発達障がいの傾向があり、職場の人とのコミュニケーションがうまくいかない、時間管理ができず職場に遅刻するなどの課題があり、仕事を続けるのが難しくなった。

マッチングについての希望: 仕事の経験が少ないため、次の仕事を見つける前にいろいろな仕事を経験し、自分に合った職種や業種を考えるきっかけにしたい。できれば施設に近い職場で、接客以外の仕事をしてみたい。

体験就労の内容: 施設から30分以内で通える生協のお店の品出しの仕事を体験。5日間遅刻もなく、お願いされた仕事をしっかりとこなせた。品出しとはいえ店内にいるとお客さんに声をかけられるので、できるだけ売り場を覚えるように頑張り、3日目くらいからはしっかり売り場の案内もできるように。

Bさんのケース
(18歳、自立援助ホーム入所者)

応募のきっかけ: アルバイトをいくつかしていたが、職場内のいじめやスピードを求められる仕事についていけずクビになるなどの経験があり、自信を無くしていた。専門学校に通って夢をかなえるためにも働きたい。

マッチングについての希望: どんな仕事ならできるのかまったく分からず、仕事への恐怖心があるので体験就労を何ヵ所かしたい。

体験就労の内容: 清掃の仕事、生協のセットセンター、生協組合員向けのお店の3ヵ所を体験してみることになった。遅刻もなく、仕事をしっかりこなし、どこに行っても「しっかりやってくれた」と褒められたことで、かなり自信を取り戻し、生協のお店でのしごとを本人が希望したので、(体験ではなく)働くことになった。約1年、まったくトラブルがなかったわけではないが、受け入れてくださった方たちの温かい対応のもとで、自信をつけることができ、翌年には進学。アルバイトも自分で見つけることができた。

受入先の声

※上記の実施事例とは別の受入先のご担当者さまの声です。

生協配送センター 受入ご担当者さま

以前他のセンターで受け入れをした際、途中で来なくなってしまったと聞いていたので心配していました。実際体験に入ってもらうと、本当に普通の若者で、コミュニケーションも問題ありませんでした。仕事を手伝ってもらえてこちらとしてはかえって助かりました。特に問題もなかったし、言ったことをしっかりやってもらえたと思います。

高齢者施設 施設責任者さま

もともと地域密着型で、みんなでお年寄りをみていこうというスタンスでやっている事業所なので、受け入れに抵抗はなかったのですが、こういった受け入れは初めてだったので「どうなのかな」という気持ちもありました。実際に会ってみると普通の学生さんで、施設利用者は高齢の女性が多いので、若い男性がいるだけでみんな大喜びでした。

体験就労プログラムの流れ

体験就労プログラムは次のような流れで実施します。

1.申し込み・アセスメントシートの記入 2.インテーク面談 3.受入先への打診・交渉・決定
※本人にあう仕事があるかどうか見極めるために受入先を見学することも相談可
4.体験就労・日誌の記入
※インテーク面談から体験開始までの期間は4日〜2週間(申し込むことが決まった段階でコーディネーターにご相談いただくことで、短期間で受入れ先を見つけられる場合があります)
5.報告書の提出と生活補助費の受け取り


体験就労プログラムの流れ

お問合せとお申込み

【体験就労のお申込み・お問合せ】

一般社団法人くらしサポート・ウィズ(担当:中根康子)

TEL:03-6205-6719
FAX:03-3200-6134
E-mail:nakane-yasuko(at)kurashidial.or.jp 
※(at)は、@に置き換えてください

【体験就労コーディネーター】

CO:くらしサポート・ウィズ
CO:よいしごとステーション(ワーカーズコープ東京中央事業本部)
AD:生活クラブアドバイザー

【日誌・申請書提出先】

公益社団法人ユニバーサル志縁センター(担当:池本修悟)

郵送先:〒105-0004 東京都港区新橋4-24-10 アソルティ新橋ビル5F
TEL:03-6450-1820


アセスメントシートは下記よりダウンロードできます。