お知らせ

2020年11月10日(火)

【若者おうえん基金】新型コロナ緊急助成 事業活動中間報告

今年の5月と6月に助成を行った「新型コロナ緊急助成」「チャリティスマイル新型コロナ助成」について、事業報告書を提出して頂いた団体の活動報告を一部抜粋してご紹介します。

実際に支援を行った若者からのお手紙や、活動の写真も掲載させて頂きますのでぜひご覧になって頂ければ幸いです。

なお、紙幅の都合で一部カットさせて頂いたため、詳細版をご希望の方はページ最下部の詳細版リンク集よりご覧ください。

■目次

■生活物資送付支援編

新型コロナウイルスの影響で、仕事を失ってしまったり、収入が減ってしまったりした若者へ向けて食料やマスクなどを送った団体の活動をご紹介します。

「新型コロナの影響が広がる中、素早く必要な支援を届けることができた」「自由度の高い助成金でそれぞれの若者のニーズに応じた支援を行うことができた」などたくさんの感謝の声を頂きました。

食糧支援が相談のきっかけとなり、必要な支援に繋げることができた団体も多く、たくさんの若者のSOSに答えることができました。

NPO法人 おかえり

(支援対象者23人、チャリティスマイル新型コロナ助成、奈良県)
里親家庭や児童養護施設等を巣立った人を対象に、食料等必要物資の送付を行いました。
助成いただいたことで、当初想定していた人数以上の人からのニーズに応じて必要物資を送付することができました。
巣立った人から支援物資の御礼の連絡が届きました。一部ご紹介いたします。

「品物がとどきました。応援してもらって励みになります。モリモリ食べて実習乗り切ります!ありがとうございます!」
マスクがなかなか無くて困ってたから助かった。ありがとうございます。」
「お米助かりました。ありがとう。バイトが出来なくて困ってた。」

私たちだけでは十分に動けなかったところを助成いただき、心より感謝しております。
ありがとうございました。

児童アフターケアセンターおおいた

今回は、ご支援いただきありがとうございました。アフターケアセンターとしてはもちろん、出身施設からも応援できてよかった。という声が聞かれました。
大分県は、新型コロナウイルスの影響に加え、大雨による避難命令が出されました。
このため、今回のタイミングでの支援は当事者にとって貴重なものとなりました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

【支援対象者】
新型コロナウイルスの影響を受けて特に緊急を要する状況にある、児童養護施設や自立援助ホームを退所した方々。
勤めていた旅館が倒産し仕事と寮を同時に失ってしまった方や、事業所の休業に伴い所得が減額され生活用品の購入に影響があった方、幼児を育てていて夫の会社がコロナウイルスの影響を受け家計が苦しい状況にあった方など。
対象者:11名

【活動】
マスクや消毒液等感染予防の衛生用品や保管が可能な食品。特に、仕事と生活の場を同時に失った方に対しては、家電を1点。施設職員と訪問し直接手渡したり、手紙を送ったりした。

【影響】
親元を離れて1~2年の方は、改めて実家としての機能を実感していた。困った際に頼っても良いことを再認識する機会となった。
また、10年以上前に退園し、現在、母として一人で子育てをしている方は、「子育ての支えになる」と、施設職員に連絡をしてきた。このため、退園児童が子育ての悩みを出身施設の職員に打ち明けることができる関係が再構築された。

自立援助ホームあすなろ荘

(支援対象者41人、新型コロナ緊急助成、東京都)
送る荷物と一緒にLINEのQRコードを入れた手紙も添えたことで連絡手段を増やすことにもつながりました。
ご支援くださる団体の方がいるということを伝えることで「色々な人が応援してくれるんだね」という言葉も聞きました。
様々な方が応援してくれているということを知り心強く感じたことと思います。ご協力いただき感謝しております。

ヤングアシストいっぽ

(支援対象者25人、アフターケア事業、チャリティスマイル新型コロナ助成、群馬県)
団体に利用登録をされている社会的養護出身者の方々に、お米とマスクをお渡しできることを連絡し、日頃の仕事や生活の様子の聞き取りも兼ねて、できるだけ直接お渡ししました。
聞き取りにおいて何らかの困難な状況が見受けられる方には、アドバイスを行い、適切な社会資源につなぐよう努めました。
食費が実質的に助かったのはもちろん、最近どうしているかを伺い知るための機会としても活用できました。
社会的養護出身者の傾向として援助希求能力の不足も指摘されている中、支援者側が気にかけていることを具体的に伝えることができました。

児童養護施設みどり自由学園

(支援対象者11人、チャリティスマイル新型コロナ助成、三重県)
マスクや、長期保存可能な食品等の生活に役立つ品を購入させていただきました。
普段から寄付で頂いた食品等を届ける支援を行ってますが、今回は助成金という形で、職員が児童の意見を反映しながら購入でき非常にありがたいことだと感じました。
また、児童と連絡を取る回数も増え、新型コロナウイルスという目に見えない恐怖を抱えながら過ごしている卒園生にも孤独ではないこと、気に掛けてくれる人、支援してくれる人がいるということを改めて伝えることができたのではないかと思います。
卒園児童からもたくさんの感謝の声が届いております。

自立援助ホームマナの家

(支援対象者42人、新型コロナ緊急助成、東京都)
退寮生に、マスク、食料等を3回に渡って配送しました。
荷物が届いて退寮生から電話が入り喜んでくれる声を聞きながら近況を確認できました。
感染防止の観点から来寮を控えて貰っていますが、実家や友人との関わりの少ない退寮生にとっては孤独や孤立を防ぐ手立ての一つになったと思います。

1回目:27名に、お手紙送付。
2回目:36名に、購入した食料品、マスク等を送付。
3回目:32名に、主に寄付された食料品、マスク送付。

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■オンライン対応編

学校の授業のオンライン化や、オンラインでの面談や相談のためにパソコンやタブレットなどの端末や、Wi-Fiルーターなどの機器の必要性が大幅に高まりました。

そのようなニーズに対応するため助成金を活用した団体の報告について一部を紹介します。

認定NPO法人コロンブスアカデミー

(支援対象者12人、自立援助ホーム退所者等支援団体、チャリティスマイル新型コロナ助成、神奈川県)
PCを2台購入し、自立援助ホームの卒業生を対象にオンラインでアフターケアの面談を実施しました。
コロナウイルスの影響で不安に感じていることや仕事の状況、クリニックへの通院の様子など、日常生活の細かい悩みを解消するなど、精神的なサポートを行っていきました。
交通費もかからずスケジュールを合わせて話ができることはありがたいと非常に好評でした。

自立援助ホーム Cape Diem

(支援対象者5人、チャリティスマイル新型コロナ助成、埼玉県)
高校に在籍する児童向けに学習用のPCを購入しました。購入前は、必要な場合のみ職員用のPC使用を認めていましたが、個人情報などの観点から本来児童が使用するのは不適切な状況にありました。
助成金によりリスクがなくなり、学生の入居児童が安全にオンラインでの講習を受けられるようになりました。

自立援助ホーム樹の下ホーム

(支援対象者9人、新型コロナ緊急助成、埼玉県)
ホーム内においては、子ども達が休校、オンライン授業の対応に切り替わり、日中の使用端末が増えたことでネットワーク環境が不安定になりました。
また職員の研修や会議もオンラインに移行されていき、会議中の通信にも支障をきたしたため、Wi-Fiルーターを新しく購入しました。

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■感染対策編

感染対策のための事業に助成を使用した団体からの報告を紹介します。

新型コロナの影響が広がる中で、助成を申請する団体からは「一人でも感染者が出てしまったら」などの緊張感の伝わる声が多く届いていました。

「4月に発熱などの症状を発症した入所者がおり、後に陰性と分かったものの、隔離や消毒などを行った」と報告いただいた団体もあり、助成によって、感染対策の強化や、感染への不安を和らげることに繋げることができました。

認定NPO法人コロンブスアカデミー

(支援対象者12人、自立援助ホーム退所者等支援団体、新型コロナ緊急助成、神奈川県)
自立援助ホームのOB・OGを対象に衛生用品など必要としているものを購入し、取りに来てもらい、その際に近況を聞いたり、悩み相談を受けました。
新型コロナウイルスの感染拡大や仕事への影響など不安に感じているメンバーも多かったのですが、この助成金のおかげで、顔を合わせて話をする機会ができ、また、感染拡大で途切れそうになっていたアフターケアを今後に繋ぐことが出来ました。ありがとうございました。

少年の家「ロージーハウス」

(支援対象者16人、新型コロナ緊急助成、宮城県)
この度の助成金につきましては大変有意義に使わせて頂きました。本当にありがとうございました。
〈対象者と活動内容〉
入居中の高校生たちも5月末まで休校となり、自粛生活となった。外出も出来なくハウスでの生活が続いたため、日中スタッフだけでは手が回らない事も出てきたため有償ボランティアをお願いし、子どもたちの食事の準備や身の回りの世話などをお願いした。
〈効果〉
自粛生活中も規則正しく生活を送ることができ、食事等で不便を感じることもなく過ごせた。マスクや消毒液等を購入する費用が工面出来た。

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■外出自粛対策編

助成金の一部を、新型コロナの影響で外出を制限せざるをえなかった子どもたちの余暇のために使った団体についてご紹介させて頂きます。

残念ながらお顔は隠させて頂きましたが、本当にいい笑顔の報告写真を送って頂きました。

児童養護施設舞鶴双葉寮

(支援対象者12人、京都府、新型コロナ緊急助成)
今回、頂いた交付金で小学生向けの自転車・一輪車を購入させて頂き、さっそく使わせて頂いております。
子ども達は大変喜んでおり、楽しんで使っております。
今の状況では、各学校と施設間の往復以外に外出できず、夏休みに例年実施している海水浴やプールなどの外出は実施できない状況になりそうなため、今回の交付は子ども達には励みとなったようです。
実際に購入した自転車でさっそうとペダルを漕いでいる子ども達の顔は楽しさでイキイキしております。
本当にありがとうございました。

自立援助ホームきょうわ

(支援対象者8人、愛知県、新型コロナ緊急助成)
以前から、バイトや学校などで「TVが見られない、録画したい、レンタルビデオを見たい」という声はありました。昨今のコロナ禍の影響で、子どもたちはアルバイトが減り、収入が減り、感染予防のため外出もままならない状態となっています。
設置してから早速、子どもたちのリビングでの滞在時間が増え、「一緒に見よう!」「次何借りてくる?」等の会話も増えています。一人占めはせず、お互いに譲り合おうとする姿勢もみられています。
こんな時こそ、子どもと職員のコミュニケーションを図るよい機会とし、みんなで楽しい時間を共有し、気分を発散させて、前向きに生きるエネルギーを蓄えていかねばなりません。
今後も大切に使用し、十分に活用させていただきたいと思います。

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■緊急支援編

新型コロナの影響で休業や失業などを余儀なくされ緊急に支援が必要だった若者も多く、そのような緊急支援対応に助成金を活用した団体の報告です。

両親がおらず失業状態になった元施設入居者に対し、家賃の援助を行った団体や、虐待の被害から逃れた当事者に支援を行った団体などもありました。

行政の中にも支援制度はありますが、支給までに時間を要したり、貸付の場合が多かったりするため、迅速で使い勝手のいい助成で支援を行えたことへの感謝の声をたくさん頂きました。

・児童養護施設若草寮

(支援対象者3人、新型コロナ緊急助成、東京都)
支援者側が必要と考えた内容で活用可能な自由度の高い助成金をいただき、退所者へのスピーディな支援を行うことが出来ました。
元々退所者に対して活用できる制度や支援が少ない中で、今回の支援で問題解決とまではいかなくとも、何かあったときに頼れる場所があること、それを支えてくれる大人や社会があることを伝える機会にできたことは大変有難かったです。
改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
《同封したもの》
・職員からの手紙
・特別定額給付金申請方法の紹介
・社会福祉協議会の支援制度の紹介

・自立援助ホームWARAKU

(支援対象者計9人、新型コロナ緊急助成、東京都)
アルバイト先が休業となり、休業補償ももらえていない退所児童3名に家賃補助として活用させていただきました。
お陰様で特別給付金と合わせて、休業中の家賃の補填が可能となりました、本当に有難うございました。
私達のホームでも、殆どの児童が4月からバイト先が休業となり、生活費および学費の支払いが困難な状況でありました。
仕事先が営業を再開しても、まだまだ通常営業には程遠く、なかなかシフトに入れさせてもらえず、日々不安を募らせておりますが、支えて下さいます皆様が居てくれる事にとても感謝し、少し安心した様子が伺えました。
全国で予断を許さない状況が続いておりますが、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

こたにがわ学園誠心会

(支援対象者1人、チャリティスマイル新型コロナ助成、千葉県)
昨年11月に自立の為に卒園した女子児童に一時的に住居を提供
今年の3月頃から新型コロナウイルスの影響で就労先が休業し、貯金等も尽き、住居がなくなってしまった。
学園は満室で、家庭引取も難しい(虐待の疑いあり)為、一時的に近くのアパートを提供し、生活が落ち着くまで家賃等は施設が負担する。
安心して就労する環境を整えて、再度自立を目指す。

新型コロナの影響がまだまだ続く中、このような緊急支援はまだまだ必要となっています。

このようなニーズに答えるため、現在助成先の公募を行っている「第3回若者おうえん基金助成事業」を通して、皆さまからのご寄付を届けてまいります。

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■お礼の手紙一覧

報告の際に若者から届いたお手紙やメッセージを添付して頂いた団体もたくさんありましたので、こちらでまとめて紹介をいたします。




クラウドファンディング挑戦中

若者おうえん基金では、引き続き社会的養護を巣立った若者へ支援を届けるためクラウドファンディングを実施しています。

終了まで約2週間、残り60万円のご支援が必要です。
ご支援、拡散へのご協力を引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

第3回若者おうえん基金クラウドファンディング
—–(2020年11月10日18時現在)—–
目標:3,000,000円
支援総額:2,376,000円(79%
支援者数:185人
募集終了まで:16日
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■詳細版リンク集

【新型コロナ緊急助成活動報告】
#1 生活物資送付支援編①
#2 オンライン対応編
#3 おおいた子ども支援ネット編
#4 NPO法人 おかえり編
#5 生活物資送付支援編②
#6 外出自粛対策編
#7 感染対策編
#8 緊急支援編