お知らせ

2019年03月07日(木)

「若者おうえん基金」2018年度選考結果

首都圏若者サポートネットワーク運営委員会(東京都港区、委員長 宮本みち子)は、若者の伴走者支援に特化した助成制度「若者おうえん基金」の公募選考の結果、東京都、神奈川県、埼玉県で活動する9団体(10件)へ、総額 10,567,020円の助成を決定いたしましたので、お知らせいたします。(2019年3月29日申請内容を追加)

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首都圏若者サポートネットワーク運営委員会は、児童養護施設や里親家庭など、なんらかの事情があって公的な支援のもとで育った子ども・若者たちが、社会のなかでみずからの力を発揮して生きていくことを応援する民間のネットワークです。子ども時代につらい経験をした若者たち、そして彼らに寄り添って伴走型の支援をおこなう伴走者たちを、市民や民間団体の力を集めてサポートしていきます。

このたび、16件の応募があり、有識者5名から構成する選考委員会による選考の結果、若者支援に取り組む団体9団体(10件)へ、総額10,567,020円の助成を決定しました。助成が決定した団体には、これからも中長期的に、若者の就労を後押しする新たな体制づくりや支援の仕組みを考え、更なる発展に取り組んでいただきたいと考えております。

 

若者おうえん基金 助成団体一覧

※敬称略

一般枠

団体名 所在地 申請内容 助成額
(万円)
1 自立援助ホーム
湘南つばさの家
神奈川県 ステップハウスを活用した自立のサポート、退所者への地域生活支援(定期連絡、来所、食事、食材提供、職場連絡、金銭管理、貸付、各種相談対応等)、児童相談所からの緊急支援要請への対応を行う。 150
2 特定非営利活動法人
一粒の麦
マラナ・タ ハウス
東京都 施設向けの奨学生制度を利用し遠方の大学に進学した退所者への伴走支援を行う。施設向けの奨学生制度及び国の自立支援貸付事業を利用しており、どちらも施設のサポートが応募要件となっている。伴走者が大学現地まで訪問する必要がある。 48
3 こもれびホーム 東京都 児童養護施設を退所後、進学したが退学、アルバイトを頑張るが奨学金の返済等で生活が苦しく、生活保護を受けていた。妊娠、結婚をしたが、夫婦ともに収入が不安定で経済的に厳しく、出産した後の不安定な時期の女性の伴走支援を行う。 36.292
4 児童養護施設
若草寮
東京都 児童養護施設において進学を希望し、18歳を超えたが措置延長をした入所者の伴走支援。専門的な資格取得を目指すため進学費用が多く必要な状況にある。一般家庭が7割の高等教育進学に比べて施設退所者の進学率は2割台であり、退学も多い中で伴走支援を行う。 50
5 アフターケア相談所
ゆずりは
東京都 虐待を受けて児童養護施設に保護され、自立援助ホームを経た若者のアフターケアを行う。一人は奨学金を得て学校に通うが、精神疾患により通院が必要となっており心身の復帰と復学の伴走支援を行う。もう一人は伴走支援を通し住環境、医療的ケア、生活保護等一緒に考えていく。 150

 

先駆的実践枠

団体名 所在地 申請内容 助成額
(万円)
1 一般社団法人
Masterpiece
神奈川県 社会的養護出身者にとって保証人問題は一生ついて回る課題であり、Masterpieceのシェアハウスでは保証人不要で、安い家賃設定で食糧支援も受けることができる。現在は女性向けシェアハウス運営を行っているが、2018年度内に男性向けシェアハウスを立ち上げ予定。 92
2 特定非営利活動法人
なんとかなる
神奈川県 少年院・少年鑑別所及び刑務所や児童養護施設等を出院・退所した帰住先のない若者の成長と自立を目指すとともに、その社会復帰や再犯防止に寄与することを目的に「住まい・仕事・学びの提供」をスローガンに、シェアハウス及びなんとかなり荘の運営、職業の紹介と就職機会の提供、求職活動や各種手続きの際の手助け、様々な学習の機会やアニマルセラピー等の提供に取り組んでいる。 150
3 特定非営利活動法人
パノラマ
神奈川県 学力試験がなく高校からの再チャレンジを支えるクリエイティブ高校2校を中心に中退等の予防支援として取り組む高校内居場所カフェや個別相談、就労支援を通じて「社会的養護」の網に引っかからなかった・引っかかったもののそこから何らかの理由でこぼれ落ちてしまった若者への支援を行う。不登校生徒・中退後は学校外での相談、同行支援、居宅確保、仕事探し等の伴走支援や地域企業との職業マッチング事業を行う。 130
4 特定非営利活動法人
夢舞台
埼玉県 ステップハウスへ初期支援。自立援助ホームから次の生活に際しての大きな不安とつまずきの一つとして、アパート暮らしでの孤独と独居に伴う経験の不足である。これらに際して起こりうる結果の一つとして、一人暮らしの失敗が挙げられる。一人暮らしの失敗に際して得られる経験値は多く、次の一人暮らしへつなげるための明確な課題を持つことができる。 150
5 こもれびホーム 東京都 関連が深い児童養護施設近くに一軒家のアフターケア拠点を設ける。アルコール依存症やDV被害となる児童養護施設退所者をスタッフが連携で相談に乗り、日常生活を助け、関係機関につなぐ。また児童養護施設の卒園生のネットワークづくりや、卒園生や旧職員のネットワーク作りを通して基盤づくりに取り組む。 100.41

 

 

 

制度の概要

名称 若者おうえん基金
実施運営 首都圏若者サポートネットワーク運営委員会
主旨 若者おうえん基金は、社会的養護のもとに育った子ども・若者たちの多様な自立を支援する伴走者を対象に、「若者おうえん基金」から助成金の給付をおこないます。

伴走型支援の経費補助を目的とした「一般枠(上限150万円)」と、より広範な支援事業の補助を目的とした「先駆的実践枠(上限600万円)」の2つの助成枠を設けています。

助成総額 10,567,020円
助成金額 一般枠上限:150万円、先駆的実践枠上限:600万円
応募方法 公募方式(募集期間:2018 年 9月1日(土) ~ 11月30日(金))

 

選考について

【 一次審査 】 書類選考   【 二次審査 】 面接

選考委員が必要性、緊急性、信頼性の評価基準を5点満点で評価し、その点数を踏まえて、選考委員の合議の上で決定しました。

 

【 選考委員会 】

委員長  小木曽 宏 氏(東京経営短期大学)

委員   朝比奈 ミカ 氏(中核地域生活支援センターがじゅまる)

伊藤 由理子 氏(生活クラブ連合会)

岡本 正 氏(銀座パートナーズ法律事務所 弁護士)

日野原 雄二 氏(特定非営利活動法人埼玉県相談支援専門協会 代表理事)