国会で児童福祉法改正法が成立!
首都圏若者サポートネットワークでは、政策提言ワーキンググループが中心になって社会的養護の若者支援に携わる現場の皆様の声を集め、2021年から政策提言に取り組んできました。その結果、2022年6月8日に児童福祉法改正法が国会で可決され、私たちの政策提言の内容が一部、反映されました。
私たちの政策提言の成果は、主に次の3点です。
- 児童養護施設などで暮らす子どもや若者への自立支援の年齢上限が撤廃され、18歳(就学している場合は22歳)を超えても必要に応じて継続して自立支援を受けられるようになること
- 施設退所者等への相談、伴走支援を行うアフターケア事業が法律に規定される制度になったこと(新制度の名称は「社会的養護自立支援拠点事業」)
- その対象者が拡充され、「措置解除者等又はこれに類する者」となったこと
新制度に向けた政策提言
新たな改正児童福祉法が施行される2024年度までに改正法に基づく新たな制度の詳細が策定されていくことになります。そこで、私たちは改めて、首都圏若者サポートネットワーク、アフターケア事業全国ネットワークえんじゅ、全国自立援助ホーム協議会、公益社団法人 ユニバーサル志縁センターの連名にて、政策提言書をまとめ、6月22日に厚生労働省子ども家庭局長に提出いたしました。
【政策提言の骨子】
- 継続して自立支援を受ける必要のある子ども・若者の居住継続の意見表明権の保障
- 社会的養護の自立支援にあたる専門職の人件費の拡充、保障
- 退所児童等のアフターケアを行う事業の全都道府県での実施
- 社会的養護を一度は離れた若者等への緊急一時的居住支援にかかる費用補助の創設
引き続き、現場の皆様の声を集め、厚生労働省など関係省庁との意見交換を重ねていきます。
— 続報 —
2022年12月、児童養護施設等の措置解除者等に対する自立支援に関する調査研究「検討委員会」に意見書を提出しました。
改正児童福祉法により新設される社会的養護自立支援拠点事業の要綱策定の基礎となる調査研究に対し、首都圏若者サポートネットワークとして「社会的養護自立生活援助事業に関するヒアリング調査についての意見」を提出したほか、アフターケア事業全国ネットワークえんじゅと首都圏若者サポートネットワークが連名で「社会的養護自立支援拠点事業及び、ヒアリング調査に関する意見」を提出しました。
これにあたっては、認定NPO法人かものはしプロジェクト、公益社団法人ユニバーサル志縁センターの協力体制のもと、2021年6月の政策提言の基礎になった若者支援団体アンケート調査を再分析し、必要な事業内容、調査内容について提言を行いました。
*これまでの政策提言の取り組みはこちらのサイトをご覧ください。
■2021年6月の厚生労働省、内閣府への申し入れ、メディア報告会
■2021年11月の厚生労働省、野田大臣への申し入れ
■2022年4月の支援団体意見交換会